尾道 大和ロケセット見学レポ





 尾道&呉の大和偵察ツアーに行ってきました。   この大和偵察は、某所の三笠見学レポや某所の横須賀見学レポを見たときに「そちらが、ソウ来るならコッチは広島の大和じゃあ〜〜!」と大和ミュージアムが開館してすぐに見に行こうかと思ってましたが、仕事の都合やら何やらで、延ばしに延ばして、2006年の年始となってしまいました。  まぁ、当時に行っていたらロケセットは公開してなかったので、結論から言えばこのほうが正解でしけどね。
 
 さてこのレポですが、”軍艦と言えば大和”と言われるように、私としては日本人なら誰でも知っている超有名鑑だと思っていたのですが、『男たちの大和』の映画の感想当で、「知り合いと一緒に見にいったのだが、その人は大和を知らなかった」とか。
 あと、連斬大和は造ったが、「このパーツは何に使うのか解らないけど、組んだ」と言う方も居るようなので、このレポ内では自分が知っている範囲内でできるだけ補足して行こうかと思います。








 最初は自分一人で、ゲリラ的に行く予定だったのですが、年始帰省される睦月さんを何時ものチャットで捕まえ、泊めてもらえるコトに。  あの時、あの話話を出したのは確信犯でございます。   申し訳ありません&有り難うございます。  有り難うございます。
 で、その場に居合わせた(居合わせた言うか、常駐)でびはちさんも、その場の雰囲気に流されて(笑)  先日、帝都遠征されたばかりなのにお疲れさまでした。

 で、計画では  元旦の天気が良かった場合(元旦:尾道→二日:呉)  天気が悪かった場合(元旦:呉→二日:尾道)と言う日程で計画してました。   これは、尾道のほうは野外見学なので、天候が良い日を選んだほうが良い との結論から。  年末の週間天気予報だと、元旦が天気が悪いとか言っていたので、心配していたのですが 当日は朝方など雲一つない晴天で逆に、撮影時に太陽光のハレーションが気になるくらいでした。  めでたし、めでたし。


 で、一日目の日程

      新幹線福山下車→尾道→ロケセット→睦月邸(1日目)

 帝都遠征や3D系イベントとはちがい、早朝出発でも無くカナリ余裕を持っての出発です。   まずは新幹線の名古屋駅で でびはちさんと合流。  そこからは新幹線の自由席だったのですが、なんとか座れました。
 そして福山で下車。   そこで山陽本線に乗り換えて尾道まで行きます。




 で、本日イキナリのシャッターチャンス。   やってくれずるゼ、JR山陽本線(笑)
いや〜、野外は明るくてイイですな。  シャッタースピードとか手ブレとか気にしなくて撮れますから。

駅から離れて気が付いたのですが、福山駅のすぐ近くにお城もあったのですが、気が付くのが遅くて写真は撮れませんでした。





 で、尾道到着。  至る所に『大和ロケセット公開中』のノボリが見えます。   地図で確認するとロケセットはアチラかな〜
 と、よく見ると・・・




 大和の二番砲塔を肉眼で確認!!   ↑は12倍ズームで撮影したのですが 良く見ると、一つ上の写真でも二番砲塔と艦首部分が見えます。   今まで、12倍ズームとか余り使う機会が無かったのですが(屋内で使用すると手ブレピンボケが激しい)こ〜ゆ〜トコロでは威力抜群です。   安っぽいのでも良いので、双眼鏡とかあれば持っていった方が愉しめると思います。   




 さて、大和は肉眼でも確認できましたが、ロケセットは対岸向こうの向島になるので、其処までは船で移動する事になります。   暫く待っていると、なんだか、揚陸艇のような船が近づいてきます。   船はそのまま、微速で接岸。  埠頭にもやう事もなく、そのままお客さんが下船してきます。
 船には営業時間が決まってるだけで時刻表などなく、アチラとコチラの対岸を行ったり来たりしてるようです。  賃金は、船が動き出してから船頭さんが徴収してまわり、お金を集めおわって30秒もしないウチに接岸準備。  ナカナカ忙しい仕事ですなぁ〜


 そこから歩いて2分程でロケセット公開場に着くのですが、入り口からロケセットまではシャトルバスで移動します。  此処でカナリ待たされる、待たされる。  セットは日立造船内なので、関係者で無い者がウロウロしてはマズイのは解りますが、先ほどまでの萌え〜は此処でかなり萎え状態に。。。。
 40〜50分ほど待たされました。  で、バスに乗ってるのは2分弱くらい。。。。。





 で、遂にやって来ましたヨ。  これが我々が待ち望んでいた大和ダ!!   待たされた分、此処まで来た感動は倍増です。
 この場所では↑のようにスタッフがシャッターを押してくれるサービスをやってました。  チナミに此処までは料金は取られませんので、大和見てきた証拠だけが欲しい人は記念写真だけ撮って、そのまま引き返す事もできます。(笑)




 艦上構造物のアップ。  セットは一番砲塔の砲身と艦橋、艦の後部は省略されてます。   艦橋は建築方に引っかかるので仕方ないですが、映画で撮らないとは言え 一番砲塔の砲身は再現して欲しかったですね〜





 艦首アップ。  この日は、風がほどんど無い、凪状態だったので軍艦旗がしなだれてます。   ちなみに通常は、軍艦旗は艦尾で艦首旗は日章旗(日の丸)です。
 あと、この場所で目に付くと言えば、宇宙戦艦のほうで有名なフェアリーダー&菊花紋章でしょうか。   フェエアリーダー(導索器)は接岸時にロープを通す物で、通常の艦では巻首には1〜2個なのですが、大和型は四つあります。  1/700模型では省略されてる事が多く、再現したいひとは紋章取り付け板にピンバイスで開口してる人も居るようです。  ちなみに、連斬は再現有り。  タミヤ、フジミは再現されてません。
  菊花紋章は、ベツに波動砲が撃てるワケではありません。  菊花紋章はその船が”軍艦”である印であり、正確には軍艦ではない駆逐艦、潜水艦等はどんなに大きな艦でも付いていないようです。
 さて、その下にある艦首をグル〜っと取り巻いている棒状の物。  これは舷外電路(げんがいでんろ)と言い、磁気感応機雷避けの消磁コイルです。   1/700では再現してあるキット、省略してあるキット、実艦も装備してある艦、してない艦、オマケに同型艦でも電路の取り付け方が違うとかマチマチです。   ちなみに、大和型は連斬、タミヤ、フジミの物は再現してあります。




 





 一番副砲塔。   いつも模型は上か眺める事が多いので、このアングルは新鮮です。   




 船体横のボートダビット。    通常は2個一セットで、艦載艇を下ろす装置です。    駆逐艦や巡洋艦は誤って海に転落した者を救助できるライフボートをダビットに吊ったままで固定してるのですが、戦艦等は主砲の爆風が激しいので艦載艇は格納庫等にしまってました。
 戦艦が単艦作戦中に人が海に墜ちたらどうするんじゃろね?
 ちなみに、艦船の艦載艇は脱出用では無く、あくまでも作業&半舷上陸時の交通用だったらしいです。(戦艦で乗員の55% それ以下のクラスの艦で乗員の50%しか収容力が用意されてない)




 


 高角砲部分。   シールド付き高角砲とシールド無し高角砲の仰角が合ってません。   これは個人的な趣味になちゃいますが、仰角は揃えたほうがカッコイイと思います。






 大和の一つの見所、即舷の五基のシールド付き三連装機銃群。  ・・・なんですが、一番後ろの機銃が省略されちゃってます。






 さて、大和に乗艦です。   一般の人は舷門から(上写真)、車椅子の方はスロープが用意されてます。   舷門の写真、こう見ると逆光で真っ暗ですね(汗)      モードを切り替えるのを忘れてました。






 さて、まず甲板に上がると早速シールド無しの25mm三連装機銃が目の前にあります。   三連装機銃は、もっと詳しい写真が後で出てきますので此処では簡単に。    ドラム缶や、弾薬箱が置かれていて雰囲気は十分です。  





 九四式高射装置。   方位盤と4.5m測距儀が一体となったもので、方位盤にて方位&角度、測距儀にて目標までの距離を測り、高角砲にそのデータを送る装置です。  一基で三基の高角砲を受け持ってたらしいです。





 二番主砲塔。   大きすぎて一枚の写真に収めれれませんでした・・・・





 主砲に取り付けられた15m測距儀。   もっと大きな穴が開いているかと思っていたのですが、小さい穴が5個あいてるだけだったのが意外でした。   ちなみに15m測距儀の15mは左右の測距儀の間隔で、この距離が長い物程正確に計れました。
 大和の主砲には15mと立派な物が付いてましたが、メインはより高所にある艦橋トップの15m測距儀で主砲の物は予備扱いだったらしいです。





 ひろ〜い甲板です。  大和型は大きさの割には艦上構造物がコンパクトに纏められているので、甲板も広いですね。   映画劇中でもポスター等で使われました、甲板上に兵員がズラ〜っと並んだトコを伊藤長官が乗艦してくる場面が印象深かったです。
 あと甲板の色なんですが、諸説ありまして檜だから白っぽいとか、年月が経つに連れて灰色っぽくなってたとか、秘匿性&難燃性塗料を塗ったので黒かったとか、あるんですが↑の甲板色はどう見ても茶色系・・・・   確か、セットでは檜じゃなくて他の木材を使用したと書いてあったようなので、その所為かもしれません。




 ワイヤーリール(左)とボラード(右)。   リールは麻索用と鋼索用とあり、↑は麻索用?  この色も、諸説あり↑のように白だったり、麻だからもっと黄色っぽいとか。  ちなみに連斬では真っ黄きに塗られてます。  私は軍艦に黄とか白とかいれると軽いイメージが付いちゃいますので、軍艦色で塗っちゃってますけどね。
 で、お客さんの奥にみえる二本の柱がボラード。  係留索とかを此処にグルグルと巻き付けちゃうワケです。




  


 さて次、前甲板方面に移動です。   ここから撮る写真は最高の物になる筈なんですが、一番砲塔の砲身と艦橋が省略されているので、少しマヌケです。。。





 二番主砲〜一番副砲のあたり。  こう見ると主砲の46cm砲と副砲の15.5cmの口径の違いが大変良く解ります。   艦橋が在れば、空中線がバリバリ写ってたんだろうなぁ〜
 ちなみに、1/700ではタミヤ、フジミは主砲の砲口は開いてませんが、恐るべき事に連斬は主砲口が開口されてます。





 

 艦首部から、船尾方向を望む。   ここら辺は実際なら、剛甲板で滑り止めのストリップパターンが在るはずなのですが、セットでは省略されてゴムの滑り止めが敷いてありました。





 先ほどの写真の180度裏側。  どうでもイイですが、先ほどの滑り止めゴムがはっきりと確認出来ると思います。  模型制作時に参考にして下さい(苦笑)





 艦首をまわって、右舷に回ります。    右舷は映画では撮られないので、機銃もブルワークが在るだけで機銃自体は省略されてました。




 機銃が省略されているブルワーク。  ストリップパターンが良く確認できます。   1/700でも表現されてますが、実際の一つの滑り止めは16×200mmなので、1/700で再現すると0.03×0.29mm・・・  まぁ、オーバースケールでもあったほうがカッコイイと思います。






 右舷の舷門を艦内から撮影。   掃除道具置き場?になってました(苦笑)





 さて、映画では大和が主役では無くて、機銃座が主役と思うほど写っていた機銃です。  昔のブルワークは丸形だったのですが、後のブルワークは角形だったと判明。   ・・・あれ? 角型だったのは艦尾と主砲上部の物だったのでは?   まぁ、私は素組み派なのでどうでもイイですけどね〜





 タミヤのは皆、丸形ブルワークで連斬は艦尾と主砲上部のは角形のブルワークで他のは丸いブルワークでした。  新しく出た、男たちの大和バージョンは変更されているかも知れません。  ちなみに、フジミのは武蔵しか買ってないので不明〜〜





 主砲が装甲で覆われてると言う事は、当然兵員がどこからか入らなければなりません。    で、↑がその扉。   タミヤ、フジミはただ一枚、四角いのが在るだけですが、連斬は横の梯子まで表現されてます。  ピットロードから連斬じゃ無くて、普通のキットでないのかなぁ〜




 さて、再び副砲。  主砲は大きすぎて写真に入りきらないので、副砲くらいが丁度イイです。  ちなみに、ウンチク垂れますと大和型の副砲は最上型の軽巡洋艦時代の主砲を改良して積んだ物です。(当時、重巡洋艦と軽巡洋艦の区分けは主砲の口径で決められていたので、重巡洋艦の保有量が一杯になってしまった帝国海軍は、船体は重巡洋艦クラスで、主砲だけは軽準用艦クラスを積み込んだ、最上型を軽巡洋艦として建造。  しかも、その15.5cm砲も通常は二連装なのを三連装を五基と、とんでも無く強武装で、このままでも”重巡より強力な軽巡”と言える程でした。    その後、条約を破棄し、主砲を15.5cm砲から20cm砲に換装して最上型は重巡洋艦として活躍しましたとさ)






 

 1.5m(多分)測距儀と排気口。   1/700では殆ど、こう言うところは省略さててます。  ほんとは↑のように、どんなに小さくても各階層毎に梯子とかある 筈なんですよね〜




  


 さて、これから当分機銃の話。  1/700ではたった一つのパーツですが、本当は↑のように複雑な形をしているんです。  これに弾倉が乗ってれば良かったんですが、全て抜かれてました・・・




 映画の中では、機銃の撃ち方も教えてくれます。(笑)  こちらの兵員がハンドルで機銃の方向を動かし・・・





 こちらのハンドルで機銃の仰角を制御。  でペダルで発射でした。   映画観て初めて知った(笑




 で、旋回手、仰角&射撃手に機銃長、装填手が2〜4名  一つの機銃座に計5,6人が配置されていたようです。




 砲塔を通り越してまた、左舷に回ってきました。   艦上構造物は軍艦色で塗られている筈なのですが、メタリック調の塗料を使っているのが、光の加減で先ほどの高射装置が銀色に見えます。





 

シールド付き三連装機銃とシールド付き高角砲。   ちゃんと、機銃座に登れるようにラッタルが付いてます。  1/700では難しいですが、1/200くらいだと表現した方がイイかも〜  と”らの人”を悩ます事を言ってみる(笑)





 シールド付き三連装機銃のアップ。  シールドもちゃんと丸みを帯びた物になっています。




 で、その後ろ。  扉がひどく小さいです。




 高射装置のアップ。  方位を示す文字と紅い色の舷灯が確認できます。  紅い舷灯は左舷側で、右舷側は緑色です。  夜間は、この見えた色により、その艦の向きを知る事ができました。(多分、今も一緒)




 シールド付き高射砲を正面より。  近すぎて、下の方が写ってません・・・




 シールド無し高射砲。  大和型は主砲の爆風がすざましいので、その爆風避けとして機銃&高角砲にシールドが付いているのですが、対空兵装を増設するたびにシールド生産が追いつかなくなったのか、爆風が比較的弱いと思われる部分はシールド無しとなったようです。
 ↑は高射砲の覗き窓から双眼鏡が出ているのが確認出来ます。




 さて、射撃要員を守る為に、各砲&機銃座にシールドをつけたワケですが、どれだけ主砲発射の爆風が凄かったと言うと、対空兵装増設時に設置した裸の単装機銃が、主砲発射の爆風で以後使い物にならなくなってしまたので、折角取り付けた機銃を艦尾とか爆風の影響が少ないトコロ意外を殆ど撤去したとか・・・




 シールド付き対空砲の間にある、扉。  劇中では此処からワラワラと弾倉をもった水兵さんが出てきます。




 シールド無し、高角砲を正面から。  もう見上げるだけなので、殆どシルエット。。。





 と、一カ所壊れてるトコロを確認。  いや、バトルダメージ表現なのか?  前に睦月さんが行かれた時は、アチコチ壊れたらしいのですが、今回は年末に補修したのかな?  此処意外に壊れているところは在りませんでした。
 ちなみに↑は機銃射撃指揮装置ね。   機銃三基を遠隔操作できたらしいです。





 さて、大和のセットを回るのも、お名残惜しいですがソロソロ終わりです。   写真左に見える、ドックの水扉上を伝って、正面に見える食堂&土産物屋に移動。
大和のセットもそうですが、↑のような造船所の風景もナカナカ見られる物では無いので、行かれた方はじっくり見てきましょう。
 ↑では海と乾ドック(注水してるけど)の水面差に注目。





 亜ぁ、降りてしまった・・・・




サラバ、大和・・・




 まだ全体が見えませんね。




 食堂&土産物屋があるトコロに到着〜〜





 寒いけど折角なのでミカン味のソフトクリームを食べたあと、また未練がましく撮影。  ↑のフェンス越しにレンズだけ出して撮影です。




 こんな感じ。







副砲





高射装置





シールド付き機銃   ・・・あれ一番右の銃身が無いや





シールド無し高射砲





シールド付き高射砲





終わり





 さて、お待ちかね?の土産屋。   ・・・なんですが、なんか普通の干物に↑右の丸い黒い『映画ロケセット一般公開』シールが貼られてるとかばっか。  まともなのは↑の『大和見てきたチーズケーキ』とか↑左端の『砲弾餅』くらいか。



 


 あと立体系で言えば連斬とタミヤのパッケージ換え大和。  私に言わせれば、こんな物は何処でも買えるのだが、買って行く人ゾロゾロ。   願わくは船体の反って無い事を。。。
でも、展示で使っていた↑のようなジオラマディスプレイとか売っていたら欲しかったな。







 さて、ずいぶんと長くなってしまったけど、大和ロケセット・レポはこんな感じ。  この後、イロイロあったのだがそれはロケセットと関係ないので、此処の元旦の日付のを見てちょ。